接遇と接客の違い

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「接遇」とは、サービス業を中心に使われることが多い言葉ですが、介護業界にも浸透し、最近では接遇研修を取り入れる施設や事業所も増えています。介護サービスのご利用者は、現場で働く介護スタッフよりも目上の方が大多数なので、失礼のないように身の回りのお世話するために、接遇マナーが求められます。
さて、「接遇」は「接客」と何か違うのでしょうか?

こんにちは!住宅型有料老人ホーム藤の蕾 事務局の中村です。

本日は、サービス業で最も大切な接遇についてお話ししたいと思います。接客は文字通りお客様に接して、必要なサービスを提供することですが、そのサービスに加えて「お客様は特別です」とおもてなしの心を態度で表すことが「接遇」になります。
ここで、ANAの接遇マナー研修で紹介されている「おもてなしの心」を紹介します。

たとえば、あるお客様が「水がほしい」と伝えたとします。しかし、テーブルに水が置かれたからといって、その人の目的が達成されるわけではありません。のどの渇きを潤すために水を飲むことが目的かもしれませんし、あるいは薬を飲むことが目的かもしれません。はたまた、シャツについた食べ物の汚れを落とすことが目的かも・・あらゆる可能性が考えられます。お客様が「あの、お水がほしいんですけれど」とおっしゃれば、
「機内は少し暑いでしょうか。冷たいお水とおしぼりをお持ちしましょうか」
「お薬をお飲みになりますか」
「のどのご調子、いかがですか。のど飴もお持ちいたしますね」
などと、観察したことをもとに「本当はなにを求めているのか」をさり気なく確認してみるのです。すると「ああ、よくわかったね」と驚きとともに喜ばれることもあります。

「接遇」の基本は5つ。挨拶・声掛け、言葉遣い、表情、立振る舞い、身だしなみの5つです。

[ 挨拶・声掛け ]
挨拶はコミュニケーションの基本です。相手の目を見てにこやかに挨拶をします。最近では挨拶がマンネリとなっている場面が数多く見られます。コンビニやスーパーで「いらっしゃいませ」と、お客様の顔を見ることなく、単にセリフを読み上げいるような状況がよく見られます。お客様への気遣いがないと、挨拶は「マンネリ」化してしまいます。ただし、かしこまった挨拶は近寄りがたい印象を与えてしまいます。覇気がなく、目が合わない挨拶も、相手に不快感を与えてしまいます。

[ 言葉使い ]
ご利用者はスタッフよりも年長者なので、敬語を使うのが基本です。但し、聞き慣れない言い回しや過剰にへりくだった言葉遣いは堅苦しくなります。かといって親しみを持って会話しようとして馴れ馴れしい言葉遣いで接してしまうのは良くありません。また、上からの命令するような言葉遣いや馬鹿にするような発言、子どもに諭すような口調は本人がいないところでも避けましょう。利用者さんからすると、尊厳を損なわれたと感じます。何もいってこなくても、内心では不愉快に感じている可能性がありますので、親しみを込めていても、丁寧な言葉遣いで接することが大切です。

[ 表情・笑顔 ]
ご利用者は、働いているスタッフの表情をよく見ています。スタッフが忙しそうで険しい表情をしていると、ご利用者は気軽に話しかけることができません。ご利用者と友好的な関係を築くためには、どんなときでも笑顔でいることが必要です。

[ 立振る舞い ]
スタッフの態度は、ご利用者とコミュニケーションをするうえでとても重要なもの。挨拶の仕方、立ち方、歩き方、物の受け渡し方など、立ち振舞にはいろいろありますが、特に大切なのが姿勢といわれます。姿勢が悪かったり、何気ない仕草が雑だったりすると、ご利用者に態度が悪いと思われる可能性があります。

[ 身だしなみ ]
介護現場では、ご利用者の体に直接触れることが多いため、清潔感が求められます。清潔な身だしなみが整っているか、髪、顔、手元、足元、服装のチェックポイントを確認することが必要です。